ことばのない午後に

大正姉妹 花見
  • URLをコピーしました!
目次

春の河原で、たったひとつのやりとり

花びらが風に舞う川べりで、
少女たちはほとんど言葉を交わさなかった。

けれど、その手の動きと、目の奥にあるものが、
すべてを伝えていた。

「差し出す」という行為が、いちばんやさしいことば

おにぎりを渡す姉の手と、
花びらを受け取る妹の手。

そのあいだには会話もなければ、説明もない。

でも、「ありがとう」「おかえり」「よかったね」
きっとそんな気持ちが静かに行き交っていた。

言葉の前にある、ことのは

ことばは、あとからついてくるもの。

先にあったのは、風の音と、光の色と、
なにより、ふたりの時間だった。

こうして「ことのはさん」は、
今日もまた、誰かの中の静かな午後を思い出させてくれる。

大正姉妹 花見

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次